家政婦だって、恋したい
ご褒美
―結衣side―
金麗花での休日を終え、
今日からまた1週間が始まる。
私はいつも通り、
碧斗さんの出勤に合わせて起き、朝食を作り、洗濯機を回す。
そしていつも通り、
碧斗さんが起床し、朝食を一緒に食べ、碧斗さんをお見送りしてから、洗濯物を干すという、いつも通りの朝。
ーーの、筈なんだけども…
昨日のあのキスから、
私は碧斗さんを意識せずにはいられないでいる。
朝は得意な筈なんだけれど、
今日は1時間も寝坊するし、
朝食作りでは魚を焦がすし、
洗濯機は開始ボタンを押し忘れるし、
朝からボロボロだった。