家政婦だって、恋したい





「えっ!?い、いいですよ!私が明日のお昼に頂きますので。」

「いいから。これくらいなら食べれる。」

「そ、そうですか?」

そう言って、冷蔵庫にしまおうとしていた拓哉さんの分も碧斗さんの前に差し出した。



「…頂きます。」

二人で横に並んで食べる夕食は最初の頃以来で、
ムードメーカーの拓哉さんが居ない食事は静まり返っている。


でも、碧斗さんが私の作った筑前煮やとんかつを美味しそうに食べてくれるのを横目で見ると、つい顔も綻んでしまう。


特に会話をするわけでもなく静かな夕食だけれど、それが嫌ではなかった。





「ところで、今週の金曜日休みになったんだけど…どこか行くか?」


…え?今なんて?

私が驚いて碧斗さんの方を見る。






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