家政婦だって、恋したい





「結衣ちゃん、佑くん遠かったでしょう?」



俺たちがやってきたのは、町の半分が山、もう半分から海が望めるのどかな町。

出迎えてくれたのは、結衣と佑真の祖母の弥江(やえ)さんと、義理の伯母にあたる泰子(やすこ)さんだ。





「貴方が結衣ちゃんの上司の藤崎さん?わざわざこんな田舎まで来て下さり、ありがとうございます。」

泰子さんは、誰とでも親しみやすそうな感じの人で、初めて会った俺にも気遣ってくれた。


「いえいえ。こちらこそ、お出迎えありがとうございます。」


「泰子さん、玄関でもなんですから、中に入ってもらいなさい。」

お祖母さんに促され、俺たちは広い畳の部屋へと案内された。



24畳ほどの畳の部屋を襖で仕切る事が出来る大きな畳部屋。

真ん中に置かれた大きな座卓には、ギッシリの料理が並べられており、俺たちの訪問を歓迎してくれていた。







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