家政婦だって、恋したい
「泰子さん実はね?ゆうくんは碧斗さんの会社で働かせてもらうことになったの。」
まだ言って欲しくなかったであろう事実を、結衣は言ってしまった。
「えっ!?てことは、藤崎さんは佑真くんの上司でもあるわけねっ!」
そう言って、期待に満ちた目で俺を見てきた泰子さんは、俺の隣に来て両手を掴むと、俺の目をじっと見つめてきた。
「藤崎さん…結衣ちゃんも佑真くんも、私の子供のような存在だから、これからもこの子たちを宜しくお願いしますね?」
「えっ…あ、はい。こちらこそ、宜しくお願いします。」
有無を言わせないように言われてしまった為、少し言葉に詰まってしまったが、俺はしっかりと泰子さんを見つめて答えていた。