家政婦だって、恋したい





「えっと・・・何から話していいのか・・・」

「はーやーくっ!」

待ちきれないのか、急かして来る緑花。

緑花が「兄さんだけはやめて」と言っていたのを聞かずに、
今碧斗さんの家政婦をしているとはとても言い辛くて、緑花に話すのを躊躇ってしまう。

「もうっ結衣!なんなの?言いにくい事なの?」


それでも私が渋っていると、目の前に頼んでいたホットのコーヒーが置かれた。

そのホットコーヒーに砂糖とミルクを入れて搔きまぜると、一口啜って覚悟を決めた。


「・・・実はーーー」

私は、この2.3カ月の話を緑花にした。

緑花は、最初目を見開いて驚いていたが、私の話に口を挟まず、最後まで聞いてくれていた。

話し終わると、私は再びコーヒーを啜り、
いつの間にか来ていた魚介のトマトクリームパスタを食べ始めた。



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