家政婦だって、恋したい
カフェから出ると、外はもう夕日が沈みかけていた。
街はイルミネーションが灯り、キラキラと輝いている。
「これからどうしよっか?そろそろ結衣も戻らないと行けないよね?」
「うん、夕ご飯の支度しないと。」
「いいなぁ碧兄(あおにい)。私だって結衣のご飯食べたい〜!」
そう言うと、少し考え始める緑花。
閃いたと言う顔をして、再び私に顔を向ける。
「今日、碧兄のとこ泊まるわ!そうしたら、私も結衣のご飯食べられるし。」
ふふっと笑うその表情は、まるで悪戯っ子の様だった。
緑花がこう!と決めたら、余程の事がない限りは覆らない。
私は諦めて、緑花と一緒にスーパーに寄って、碧斗さんのマンションに帰って来た。