家政婦だって、恋したい
結衣は申し訳ないのか、何かを言いたそうに俺を見つめている。
「…たくっ。何だって日曜日の貴重な休みに、俺ん家でやるんだよ。実家でやればいいだろ。」
「…碧斗さんすみま「いいじゃないっ!碧兄だってどうせ予定ないんでしょ?」
結衣の言葉を遮って、俺の背後から声が聞こえた。
「全然よくない。」
まだ眠たいのか、半分寝ぼけ眼で俺の横のカウンターチェアに腰掛ようとしている緑花を睨みつける。
「別に碧兄に何か手伝ってもらおうなんて思っていないし、数年ぶりに会う可愛い妹の為よ!…それに、残念。昨日許可は頂いたし、今更拒否は出来ないからねっ!」
「あ~朝から煩い。俺は参加しないからな。ご馳走さん。」
「煩いって失礼ね!」と横でキーキー言っている緑花を受け流し、
休みだからといってやる事が山積みの俺は、朝食を終えてすぐに自室に向かった。