家政婦だって、恋したい
丁度、朝食が出来上がった頃に、碧斗さんは起きてきた。
「お、おはようございますっ!昨日は寝てしまって申し訳ありませんでしたっ!」
私は開口一番に、昨日の事を謝る。
「…煩い。」
碧斗さんは殆ど目を瞑りながら、眉間に皺を寄せた。
「朝のご予定を伺おうと待っていたのですが…睡魔に負けてしまいました…」
私はしゅんっと肩を落とす。
「…そんな事は良いから、さっさと飯。」
下がっていた顔を上げて碧斗さんを見ると、既にカウンターチェアで待っていた。
「はいっ!只今ーっ!」
私は、まだ温かいお味噌汁を装った。