家政婦だって、恋したい
「何よ、笑うなんて失礼ね!私は割と本気よ?」
「そうねぇ?じゃぁ、別の玉の輿相手を探してみようかな?お願い出来る?」
「この緑花様に任せときなさい。」
…何だ、それ。
玉の輿?
結局、
結衣も他の女と同じって事か。
俺の地位や金に目が眩んで近寄ったんだな。
…お前は違うと思っていたのに。
俺の中で、何かが壊れた気がした。
リビングに向いていた身体を玄関に向き直し、
恐らく俺に気付いていないであろう二人を余所に、再び家を出た。
結衣には暫く会いたくない。
仕事に戻っても良かったが、今はそんな気にもなれない。
俺は、昔行き付けだったBARへと足を運んだ。