家政婦だって、恋したい
(あー頭いてぇ。)
ズキズキする頭を押さえながら目覚める最悪の朝。
隣には、スヤスヤと眠る見知らぬ裸の女。
俺は起き上がり、近くに落ちていたバスローブを纏ってバスルームに向かう。
昨夜の自分のやった行いを忘れるが如く、熱いお湯を一身に浴びる。
ふと気を抜いたら、直ぐ結衣と緑花が話していた事が頭をよぎってしまう。
「クソッ!」
俺は打ち消す様に、思いきりバスルームの壁を殴りつけた。
シャワーから上がると、
500mlのミネラルウォーターを飲み干し、
再び昨日のスーツに着替え、女を置いてホテルを後にする。
そしてその日1日、
なにも考えない様に、仕事に没頭して過ごした。