家政婦だって、恋したい
契約終了
ー結衣sideー
碧斗さんが出ていってから5日が経った。
主人の居ない家にずっといるのもどうかと思ったが、
どうしてもまだ居てもいいって信じたくて、諦め悪く居座り続けること5日。
いや、もう日が暮れてしまっているから、5日も終わりを迎えてしまう。
・・・そろそろ限界かもしれない。
「・・・どうしてこんなことになっちゃったんだろ。」
ついこの間まで楽しく過ごせていたのに。
どうすればいいのか思い悩んでいると、インターフォンが鳴った。
「誰だろ・・・?」
モニターを見ると、そこには拓哉さんの姿があった。
「拓哉さん?碧斗さんなら、まだお帰りになっておりませんが・・・」
「やっぱ碧斗、帰っていないのか。・・・いいのいいの、俺が用があるのは結衣ちゃんだから。開けてくれる?」
「私に・・・?今開けますね。」
拓哉さんが私に用事なんて、初めてだ。