家政婦だって、恋したい
告白
ー結衣sideー
「…結衣!?目が覚めたのか?今先生呼んでくるっ!!」
ドタドタと忙しない足音を横で聞きながら薄っすらと目を開けると、
目の前には見慣れない白い天井がある。
「…ここは…?」
私はそう尋ねたつもりだったが、
久しぶりに声を出したかの様に掠れていて、全然声に出せていない。
「結衣っ!!もうっ!心配させて…」
「…え?緑花?仕事は?」
「すごい声ね…。ここは病院。仕事は、有給もらって帰ってきたの。…もう、心配させないでよね。あんたもう、3日間も眠っていたのよ?」
「…え?!バイトっ!!」
私はガバッと勢いよく起き上がった。
が、
緑花に肩を小突かれ、また体制は逆戻りした。
「あんた馬鹿なの?そんな体調の子を行かせるわけないでしょ?むしろ、バイト先に迷惑よ。大人しく寝ていなさい。」
腕組をして私を睨みつける緑花は、
私が大人しくなったのを見ると、丸椅子にドサッと座り込んだ。