家政婦だって、恋したい



「…」

私は、緊張の余り声が出ない。


「…何でもいいけど、今は妹の友達って事で許してやるけど、次やったら訴えるから。」

私を睨みつける目は、怒りと絶望が混ざったような表情だった。


「何それ?そんな言い方なくない?結衣は碧兄と話がしたくて、辞めされても今この場にいるのに!」

「何だそれ。それはそっちの勝手な都合だろ。俺には話すことなんてない。」

「はぁ?!一方的に辞めさせといて、理由くらい言ったらどうなの?突然職を失った結衣の身にもなってみてよ!!」


「ちょ、ちょっと緑花。」

いがみ合う2人を止めようとするが、私の事なんておかまいなしで、増々ヒートアップしていった。

「ハッ!何が職だよ。ただの良い金づるを探してるだけじゃねぇか。」

「は?何言って…」

緑花は何か分かったのか、さっきまでの勢いがなくなっていく。




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