家政婦だって、恋したい
会議の最中、意識が朦朧としてきた。
(まずい…)
そう思った時には既に遅く、俺は会議中だというのに倒れた。
「ーー碧斗。」
拓哉の声で目が覚める。
「…ここは?」
俺は、まだはっきりとしない意識で尋ねた。
「病院。もう驚いたよ…行き成り倒れるんだから。」
「…会議は?限定プランの見直しどうなった?」
俺は起き上がって、左腕に刺さっていた点滴を抜く。
「お前寝てろっ!今日はもう、仕事の事は考えるな。」
「そんな訳にいくか。」
俺は拓哉の事は無視して、足元に置いてあった自分の鞄を手に取り、病室から出て行く。