家政婦だって、恋したい
「違う!手を出すんじゃない。向こうから誘ってくるんだ。」
「ホテルに連れていく時点でアウトだろ。」
「同意の上なら、別に良いだろ。」
拓哉はそう言って、ダークブラウンのレザーソファにドカっと腰掛けた。
そのやり取りを大人しく見ていた結衣は、クスクスと笑いだした。
「何故笑う。」
「あ、ごめんなさい。仲が良いんだと思って、つい。」
「結衣ちゃんて可愛いね~俺と付き合わない?」
拓哉はソファの背凭れに仰け反りながら、結衣の方を見て口説く。
「あ!拓哉さんも食べていかれますよね?」
だが、そんな拓哉を見事スルーする結衣。