家政婦だって、恋したい



その日、碧斗さんは夕食以外は部屋から出て来ず、

「もしかしたら仕事をしているのかも」と思って、時々飲み物やゼリー等を持って様子を見に行ったが、まだ熱があって辛いのか、大人しく寝ているようだった。






次の日の朝、
拓哉さんが出勤前にやってきた時には、顔色が随分良くなっていて安心した。


「今日の会議、TV電話で俺も参加する。」


まだ病み上がりだというのに、この人の頭は仕事でいっぱいなのだろうか。




「…そこまでして参加する必要ないだろ。」

拓哉さんも私も、呆れたように碧斗さんを見つめる。



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