家政婦だって、恋したい
「熱も下がってるし、暇なんだよ。やる事がないと。」
「…まぁ確かに、何処か出かけられるわけでもないし、分からなくもないが。」
拓哉さんも経験があるのか、碧斗さんに押されてきている。
「…頼むよ拓哉。」
碧斗さんは、
自分がベッドで、私たちの視線から低い位置に居る事を良い事に、上目遣いで訴えてきた。
(その顔でそれはずるいっ!)
「…分かった。会議の前に電話するから。」
とうとう折れてしまった拓哉さん。
「了解。」
碧斗さんは勝ち誇ったように笑った。