家政婦だって、恋したい



そして、机の上のPCを起動して、立ち上がる間に洗面所に行って顔を洗う。

部屋に戻ると、寝汗をかいて湿っていたYシャツを脱ぎ、変わりの物に着替える。

ベッドサイド脇に落ちていたペットボトルを掴んで一口飲み、PCの横に置いて通話ボタンを押した。



{社長が来られたので、会議を始めます。}

拓哉の声が聞こえて来たかと思うと、テレビ画面モードに切り替わった。


PCの画面からは、目の前の大きなスクリーンを囲んでコの字型にセッティングされた席に、20名程の幹部たちが等間隔に座るのが見える。


「この間の限定プランだがーー」

俺の発言をスタートに、数時間に渡る会議が始まった。


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