家政婦だって、恋したい
「結衣ちゃん、ただいまー!」
「拓哉さんも、お疲れ様でした。」
結衣は、俺の反対側のソファにダイブした拓哉に向かって、優しく微笑む。
俺が倒れて以来、
拓哉は、仕事が終わると一緒に、俺のマンションに来るようになった。
「夕食どうされますか?」
「ああ、頼む。」
「畏まりました。」
そう言って、結衣がキッチンに行こうとすると――
ピーンポーン。
突然、チャイムが鳴り響いた。
「…こんな時間に誰だ?」
俺は重たい体を起こして、TVドアフォンのモニターを見遣る。