家政婦だって、恋したい
「ちょっとゆうくんっ!勝手に決めないでっ!」
男の自分勝手に事が進んで行くのを我慢できなくなった結衣は、掴まれた腕を振り払い、俺と拓哉に向き直る。
「おい結衣っ!」
男の叫びを余所に、結衣は俺たちに深々と頭を下げる。
そして―――
「碧斗さん、拓哉さん。こんな時間に、弟が押し掛けて来てすみません…私が変わって、お詫び致します…」
思ってもいなかった事を口にした。
「「お、弟っ!?」」
俺と拓哉は、息を合わせたかのように同時に叫んだ。