家政婦だって、恋したい
「結衣ちゃん。こんな所で立ち止まって、どうしたの?」
私が、他の人とは違う2人の雰囲気に近付けないで、旅館の玄関に一人立ち止まっていると、心配したように近付いてきた拓哉さん。
「あっ!いえ、何でもないです。」
"何でもない"そう言ったけど、2人はどういう関係なのか、気になって仕方がなかった。
「あ、麗奈?俺たちと幼馴染み…みたいなもんかな?」
私が余りにも碧斗さんと麗奈さんを見ているもんだから、拓哉さんは渋った顔で教えてくれた。