家政婦だって、恋したい
「こちらが、碧斗と結衣さんが泊まるお部屋よ。」
一通り、麗奈に館内を案内してもらったあと、今日宿泊する部屋へとやってきた。
「はぁ?俺と結衣が同室?」
「当たり前だろ?恋人なんだから。」
俺が訝しげに眉を顰めていると、拓哉が肘で突っついて答える。
「…あら。まずかったかしら?」
結衣に部屋の説明をしていた麗奈が、俺たちに向きなおって尋ねた。
「…いや、これでいい。」
俺は溜息を吐いて、部屋のソファに腰掛けた。