家政婦だって、恋したい
結衣と生活して1か月。
最近は会議で忙しく、拓哉が泊まって行く事が多かったが、それでも二人きりの時はあった。
しかし、家ではお互い自分のやる事をやり、こんな風に同じ空間を共有するという事がなかった。
だから、この状況をどうすればいいのか分からなくて、俺は居心地が悪かった。
「…あっ!碧斗さん、お茶飲まれますか?」
結衣も同じだったのか、思い立ってお湯を沸かし始める。
「…あぁ、もらう。」
結衣のその配慮が、俺たちの重い空気を和ませた。