もしも、もしも、ね。


今日は9月24日。

6ヶ月くらいでちょうど高2が終わる。

終わる・・・けど、え、でも半年?長い長い長いっ!!

半年で長いなら、その半分?

ちょうど冬休みになるし・・・



「「―――三ヶ月くらい?」」



声がかぶった。

思わず顔を見合わせる。

そうだよね、三ヶ月ってちょうど良いよね。

そういえば望果が「三ヶ月になると初初しさが消えて倦怠期っぽくなるのよねぇ」って言っていた気がする。

うん、キリがいい。



「じゃ、三ヶ月ってことで。」

「はいはい。」



それからは、口喧嘩を交えながら色々と設定を決めた。

付き合いはじめは一週間前から。

告白はユウから。校舎裏で。

デートはまだ行ったことがない。

もちろんキスはまだ。

などなど。

ここまで徹底するか?っていう程の設定を決めた。

だって、途中でばれたら必死にかくした「ユウの嘘つき説」が「ユウと暁里の嘘つき説」になっちゃうもんね。



「でさ。」

「ん?」

「ユウは、自分が賭けに勝つってわかってたわけ?」



私が問いかけると、ユウは数回瞬き。

それから、口角を上げて「もちろん。」と一言。



「どうして?」

「あれ?暁里忘れてたの?10月の最初の土曜日。何があるか。」

「は?」



10月?

10・・・月・・・?


少し頭をフル回転。そして答えは、思ったより早くたどり着いた。

< 19 / 299 >

この作品をシェア

pagetop