もしも、もしも、ね。
少し視界が歪んだ気がした。
けどぐっと奥歯を噛み締めて耐える。
「もー。だったらあんな望果達の前で別れるなんて言わなきゃよかったのにー。」
『お前だって大嫌いとかなんとか叫んでただろ』
「仕方ないじゃん、あれは。」
自分ばっかり棚に上げやがって、とユウはブツブツ文句を言った。
まるで拗ねた小学生みたい。
クスクスと思わず笑ってしまう。
『で?暁里。』
「―――あぁ、答えね。」
私の答えは決まっていた。
脳裏に望果を、准君を、みぃを、思い出して。
頭の中の3人は皆私を怒った。
本命と擬似恋愛するヤツがいるか!!って。
でも。
怒られても。
私は。
自分の思いに気付いてしまった私は。
「・・・いいよ。」
彼の傍にいたいと、思ってしまった。