もしも、もしも、ね。
電話を切って、ベッドに飛び込む。
携帯を抱きしめるように見つめ、着信履歴を見る。
【篠田 裕哉】
残された名前をまたぎゅっと抱きしめた。
明日は最後の日かも知れない。
ううん、ユウに彼女がいるから、きっと最後の日。
私にユウの隣に立つ資格はないし、
自分ばっかり浮かれてたし、
私は本当調子に乗ってるけど。
それでも、ちゃんとユウに真っ直ぐぶつかろう。
気持ちだけは知っていてもらいたい。
彼の声を聞いて、そう思い直すことが出来た。
だって、
どんなに壁があったって、どんなに苦しい道だって、
彼がどんな人だって、自分がどんな人だって、
ユウが好き。
その気持ちはとめられないって思ったから。