もしも、もしも、ね。


「はぁっ・・・はぁッ・・・」



夢と笑顔があふれる遊園地で、

一人泣きそうになりながら全力疾走する私の姿は異質だった。

そのせいで、周りから不思議そうに見られる。

けれど、なりふり構っていられなかった。

耐えられなかった。

逃げる場所なんてないけれど、

逃げたところで何すればいいか分からなかったけれど。

ただ、もう我慢の限界だった。



あんな小さなことで、

嫉妬と悲しみと息苦しさにおそわれる私は、

悔しいほどユウが好きなんだ。

体全体が叫んでる。

私だけを見て。

私のそばに居て。

私を抱き締めて。

離さないで。



・・・そんな願い、嘘つきな私が言うのはとてもずるいことだというのに。





そうよ。




分かってた。



分かってたじゃない。こうなることなんて。



それでも、なんでかな。



なんで、なの かなぁ?



なんで、私―――


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