もしも、もしも、ね。
*3*
***
『―――で?なんで俺なんだ?』
「だ、だって准君や望果やみぃには言いにくい・・・」
『ほぉ。それで感動的な別れを演出してやってこの俺に?
一度はお前を好きだった元彼に?のろけを聞かそうと電話したわけか。』
「の、のろけって何処が!?」
私は真剣に悩んでるのに!!
ただいま夜10時。
私は何故か陸斗と電話をしていた。
電話帳を開いて、一番聞きたいと思った声が陸斗だったんだけど・・・今となっては人選ミスだと思わざるを得ない。
この男、いつまで経ってもこの調子で真面目に話を聞いてくれないのだ。
『だったらもう一度言ってみろよ。お前は何を相談したいんだ?』
「え?・・・えーっと。」
そ、そう言われると困ってしまう。
動揺とか恥ずかしさとか失恋とか、色々な勢いが相まってユウにはあんな態度を取ってしまったが、
落ち着いて考えてみると結局なにが明らかな要因だったか分からない。
私が悩んでいると、陸斗ははぁとため息をついて『じゃぁもう一度一日を振り返れ』と言った。
私は従うしかなくて、もう一度思い出す。