もしも、もしも、ね。
ねぇ、ユウ。
今のアナタの気持ちが、私と一緒でありますように。
嘘をついて、
遠回りして、
そして思いが通じた私達はこの瞬間世界で一番幸せなキスを―――・・・
「ってユウ駄目だよ!ここ陸斗の家だし!!」
「あぁ?」
あ、危うく雰囲気に流されるところだった!!
寸前で私がユウの胸を押して必死に顔を背けると、
彼は思い切り不機嫌そうに眉を吊り上げた。
「お前そんなことぐらいで雰囲気壊すなよ。」
「そ、そんなことって・・・ッ!!」
私には重要な問題よ!!
私が口をパクパクさせていると、ユウは嫌味なくらいにっこりと笑った。
「俺さぁ、今日彼女以外の女と勢いでキスしちゃったんだよなぁ。」
「・・・ッ」
「だから、ちゃーんと彼女とし直したいんだけど?駄目?」
そ、そんな甘いセリフをこの至近距離でその顔で言うのは反則だと思います・・・ッ
意地悪そうに唇をめくって、
ユウはまた私の頭をぐっと引き寄せると、顔を傾けてゆっくりと近付いてくる。
「ユ、ユウ・・・ッ」
「黙れよ。」
あぁ、もう。
ユウには勝てない・・・そう思いながら、私は訪れる甘い刺激に耐えるためぎゅっと目を瞑った。