もしも、もしも、ね。



「どうする?順番、変える?」



望果が提案してくれる。

そう、私とユウが隣にならないようにすることはいくらでもできる。

だってラストの二人がこの様なんてさすがに悲惨でしょ。

だけど、なんかそれは逃げな気がして。



「それとも、職権乱用してバトンからたすきにしようかしら。」

「こらこら望果。」



にやりと黒い笑みを浮かべる望果を慌てて止める。

それからにっこりと笑った。



「もう少し、練習してみるよ。」

「ホント?」

「うん。だから、望果はみんなのところに行ってきて。」

「うーん・・・そっか。じゃ、がんばってね。」

「はいは~い。」



走り去る望果。

ツインテールがぴょこぴょこ揺れて、本当にうさぎみたいだ。

その後ろ姿を見送りながら、私たちは木陰に腰を下ろした。

並んで、目線も合わさずに会話をする。



「で?どーすんのさ、暁里。」

「どーするもなにも、私結構大真面目にやってあの調子なんデスケド。」

「俺も。」



そして合わせて大きくため息。

ホント。何が原因なんだろ。

私はちゃんと手のひらに乗っけてるつもり。

ユウだってきっと、しっかり受け取ってるつもりなんだろうな。



「私たち、気ぃ合わないよね。」

「知ってる。」



私が大嫌いなせいもあるのかな?

とにかく私たちは気が合わない。この3日間でそれはよぉっくわかった。




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