もしも、もしも、ね。
嘘・・・嘘・・・。
嘘じゃない、って分かってたって、言っちゃうよ。
嘘みたい。
夢みたい。
「どんなに喧嘩したって、絶対幸せにするって約束する。
だから―――・・・」
光り輝く、銀色の指輪。
「俺と結婚してください。」
息が、止まるかと思った。
「―――俺とこれから先もずっと、一緒にいてくれないか?」
もう胸が一杯で、
言葉に出来ない気持ちがとめどなく溢れてきて、
言葉よりも先に涙が溢れた。
裕哉は優しい笑顔でその涙を拭う。
それから、私が何も言わなくても分かってるというように、
そっと左手の薬指に指輪をはめてくれた。