クールな上司とトキメキ新婚!?ライフ
自席に戻れば、企画に携わっている仲間は既に切り替えていて、他の業務で忙しくしている。
千堂部長は毎日回付される決裁を確認しては、承認・否認作業をこなしながら、内外からかかってくる電話を受け、引きずっているのは私だけと判る雰囲気だ。
「ごめん、これ急ぎで10部」
先輩にコピーを頼まれ、プリンターの前に立つ。さっきはあんな感じだったけど、先輩だってもう次のことにかかりっきりだ。
のんびりなんてしていられない。
他の企画や、問題が起きている案件でみんな忙しい。
それなのに、せっかく時間を割いて集まったのに、無意味なものにしてしまった。
刷り上がった10部を先輩に渡して、途中だった資料作成に取り掛かる。
来週は店舗開発部との定例会議がある。ずっと頼まれてきた仕事くらいこなせないと、私の存在自体が不必要と判断されても仕方ないくらいダメ女子になろうとしている。