クールな上司とトキメキ新婚!?ライフ
「お夕飯、冷蔵庫の余り物で作ったので、簡単なのになっちゃったんですけど……カレーライスとポテトサラダなんですが」
「いいじゃん」
スーツジャケットをハンガーにかけ、ベスト姿のままネクタイを緩めるその仕草で、さっきの35点は帳消しになった。
「俺、お前の作ったポテサラ、結構好き」
優しさ全開の微笑みで言われて、息が止まった。
部長の見目麗しい姿は社内だけではなく、私生活でも健在。
力の抜けた彼の一々は、悶えるほどの色気と男らしさと上品に彩られていて、いくら酷評されようと憤りを折り曲げられてしまう。
「結衣、着替えまで見守らなくていい」
「し、失礼しましたっ」
「待て」
部長の書斎を出ようとした私の手を取った彼は、力一杯引き寄せる。
「……ごめんなさい」
「よくできました」
額に落とされたキスが熱すぎて、顔から湯気が出た。