クールな上司とトキメキ新婚!?ライフ

 書斎兼衣裳部屋と化している部長の好みが詰まった一室へ、彼は入ったまま。
 倒れてはいないかとノックしようとしたら、勢いよく扉が開いた。



「シャワー浴びる」


「っ……は、はいどうぞ」

 Yシャツのボタンは全開。初めて見た身体に息をのんだ。


「なんだよ」

「いえ、特に……もうご気分は大丈夫ですか」

「まぁまぁ」

 廊下を歩きながら脱ぎ捨てられたピンストライプのYシャツを拾い、後をついていく。



「ついてこなくていい」

 ぴしゃりと扉を閉じられ、間もなく浴室の扉を閉めた音がした。



 って、これを洗濯物のバスケットに入れたかっただけなんですけど……。


 手元に残ったYシャツは、ほんの少しだけ彼の温もりが残っている。


 私は無意識のうちに抱きしめ、そっと顔を埋めた。


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