クールな上司とトキメキ新婚!?ライフ
「さっぱりしたわ」
上機嫌でシャワーから戻った部長は、グレーのTシャツにスウェット姿で髪をタオルドライしている。
「ビール、あったっけ?」
「ありますけど、今日は止めておいたほうが」
「明日休みだし、1本くらい飲めるよ」
「そうですか……」
珍しい日もあるもんだ。
飲みたい気分なのかと、言われたとおりに冷蔵庫から買い置きしてある缶ビールを1本出して、グラスと一緒に渡した。
「お風呂、入ってきていいですか」
「ごゆっくり」
間借りしている部屋に戻って、部屋着と下着を持って洗面室に入った。
バスケットに放り込まれているYシャツを見つけて、罪悪感に襲われる。
なんてことをしてしまったんだ。
あれじゃ、まるで……。
「結衣、もう入った?」
「ま、まだです」
下着姿でフリーズしていた私に、扉の向こうから声をかけてきた部長に慌てる。
「そこに目薬ある?」
「ありますけど」
「取って」
できる限り身体を小さくして、最大限に腕を伸ばし、細く開けた扉の隙間から指先を出した。