クールな上司とトキメキ新婚!?ライフ
「俺が結衣を出迎えないのは、待つのはあまり得意じゃないからかな」
「苦手なことなら、無理にしてほしいとまでは」
「でも、今日分かったことがあるんだよ。どういうわけか、結衣のことは待てるのかもしれない。さっきだって、お前が来るまで待とうって思えたから、そう送ったし」
きまり悪そうにアイスティーのストローを咥え、視線を海に泳がせた彼を見つめる。
「じゃあ、今日から、お願いします」
「今日?一緒に帰るのに?」
「だって、次はいつになるか分からないじゃないですか……」
「わかったよ、今日と明日は約束するから」
明日。
彼がさっき電話で誘いを断って、守ってくれた未来の時間。
「明日、どこで何を買うの」
「キッチン小物とか、バス用品です。駅前のビルに専門店が入ってて」
ふーん、って返すその相槌はあまり興味がないのかもしれないけど、きっと楽しいデートになる。