クールな上司とトキメキ新婚!?ライフ

「あの日は、宴会で飲まされて逃げてきたっていう流れがあったけど、途中でお前がいなくなったから……」

「気にしてくれてたんですね」

「そりゃ、俺もキツいこと言ったあとだったし、周りは無礼講なのに浮かない顔してたら、上司として気にするよ。……いま少しずつでも前に進めてるならいいけどな」

 上司として、と意識して口にされた気がして、寂しくなった。


 こんなに近くにいるのに、彼を感じていられる日常があるのに。


「あの日みたいに、夜を越えるのがツラいときは、誰かといたっていいと思うよ。ひたすら待って願う恋に浸るのもいいけど、無駄に傷つく必要はない」

「それが、片想いですから」

「そんな片想い、俺はできないよ」



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