クールな上司とトキメキ新婚!?ライフ
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仕事に打ち込むのは、部長と特別な毎日を過ごす前となんら変わらない。
彼だって、そんな毎日を戻したかったから、私が部屋を出て行くことに反対しなかったんだと思う。
企画が順調でも、手放したくなくなるって感じていても、それはきっと一過性の風邪みたいなもので……。
昨日までとよく似たこれからの日々に、何も期待しないようにしないといけない。
「皆さん、ちょっとだけ手を止めてください」
同僚が作業の手を止め、一斉に千堂部長に顔を向けた。
「後任の方を紹介します。今日から引継で毎日いらっしゃるようになりますので、皆さんも協力をお願いします」
部長の隣に立つ人に、強い既視感を覚え、まばたきの間に思い出した光景に目が眩んだ。