クールな上司とトキメキ新婚!?ライフ
秘密の恋は永遠のはじまり
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来期のスタートに合わせて、企画が本格的に走りだす。間に合うように外注していた商品が出来上がり、部内に並んだ。
これならいいかもしれないとか、ここは直してみようとか意見を交わして、残り少ない日数で最終調整を急いだ。
送ってしまったメッセージを部長がどう受け取ったか気になって、企画がダメになったとも思われたくない。
ちゃんと前に進んでるって、見せておかないと……期待ばかりするから。
また部長の部屋に呼んでくれないかと、願ってしまうから。
「瀬織さん、直し入れたらどれくらいでサンプル来るって?」
「営業日1週間だそうです」
先輩たちと話し合うこの席に部長がいても、彼は目を合わせてくれなくなった。避けられてるのか、元どおりなのかすらわからないけれど。
私も、意識してなるべく見ないようにした。私と柏原さんを見たあの瞳が忘れられなくてーー。
「榎本さん」
沙良さんには、仕事とはいえ声をかける時点からにこやかに接している。
実らない片想いを終わらせたかったんだから、どんな形でも良しとすれば楽になるのかもしれない。
そんなことを思う間は、まだまだ部長との時間から抜け出せないんだと思う。