クールな上司とトキメキ新婚!?ライフ

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「今さらかもしれないけど、俺のどこがいいの?」

「言わなくちゃダメ?」

「当然」


 たっぷりと時間をかけて愛された後、飲み物を取りに行ってくれた彼は、ベッドに戻るなり聞いてきた。


「ありすぎて、どれから言っていいのか迷うなぁ」

「Hが上手いとか、キスが最高でもいいよ」

「……バカっ!」


 さっきまでのコトを思いだして照れる私を見て、楽しそうに笑う彼の腕を叩いたら、すぐさま捕まえられてしまった。



 言いそびれたけれど、彼の好きなところは本当にたくさんある。


 いつでも頼りになる上司。

 みんなから尊敬されていて、平等に見てくれる人柄。

 仕事に厳しいけど、ちゃんと褒めてくれる優しさ。

 オシャレで華やかで、人目を引きつける存在感。

 妬いて冷たくしちゃうところも、ちょっと強引な一面も大好き。


 私のことを見ていてくれた今までを思い出せば、彼のことばかり考えていたと気づかされる。




「お前の好きなところ、教えてやろうと思ったけど……また今度な。そろそろ寝よう」


 常夜灯の明るさを小さくして、隣に彼が潜り込んできた。



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