クールな上司とトキメキ新婚!?ライフ


 彼の寝息が聞こえてきて、見上げれば穏やかで無防備な寝顔がある。
 言いかけていたその先を教えてほしかったから、彼の頬にそっとキスをして、私もまぶたを下ろした。




 ゆったりと深くベッドに身を委ねても、こうして一緒に過ごせているのが夢みたいで、なかなか寝付けそうにない。


 “最初の人”が彼でよかったと心から思えて、密かに感動を噛みしめる。
 好きな人と心を通わせて愛されるのが、こんなに幸せなことだと知らなかった。
 今日まで知らなかった彼の表情や声が、愛しくて煽られて……。



 窓の外に視線を投げ、今までの日々を振り返りたくなって、そっと腕の中で寝返りを打ち、彼に背を向けた。


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