クールな上司とトキメキ新婚!?ライフ

 部長と、ランチ……初ランチが、このタイミングって何かの予兆なのかと、携帯とパソコンを交互に見る。


「ええ、それではまた話が進みましたらご報告いただけると助かります。難航しなければいいのですが」

 にこやかに話す部長の声が終話が近いことを知らせる。


 思い切り目が合ったとはいえ、まだメールを見ていないということにはできると気づいて、開封したメールを未読に戻す。
 それからはひたすらキーボードを打ち、資料を貼りつけたり数字を確認しながら完成を目指した。


 千堂部長とランチなんて、社内の女子がどれだけ憧れていることか。
 柏原さんと密会なんて、社内の女子が何人妬むだろう。


「最高と最悪が同時に味わえるとはこのこと」

 ぼそっと呟いて、傍らのカフェオレに手を伸ばしたら、何かにぶつかった。


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