クールな上司とトキメキ新婚!?ライフ
「部署は違うけど、同じ会社の仲間でしょ?言えないことなら無理にとは言わないけど、仕事の相談くらいは乗れるつもり。こう見えて、一応センパイだから」
優しく微笑まれたら、無条件に胸の奥が騒ぐ。
彼は、私を好いていると言った。
いつだって軽薄そうで、手軽な恋を望んでいそうなのに、私に構ってくる。
それは、好意があるからでしかなくて――
「そんな潤んだ目で見られると、さすがに参っちゃうんだけどな」
「……すみません、ちょっと目にゴミが入っただけで」
「そうやって、いつも隠すの?」
柏原さんと向き合えば、真っ直ぐな視線に囚われる。
熱心に想いを寄せられていると、余計にその熱の意味が迫ってくるようだ。
「何があったか言わなくてもいいけど、会社で見る結衣ちゃんも、本当の結衣ちゃんも、俺は好きでいるよ。そんなに否定しないでいいのに。誰に何を言われても、自分を好きでいるのは当たり前のことだよ」