クールな上司とトキメキ新婚!?ライフ
「店舗向けのインテリア……ここに入れたら流行ってくれそうですね」
「結衣もそう思う?」
微笑みながら頷けば、似た温度の笑顔が返されて胸の奥が鳴く。きゅうっと締まって狭くなって痛いはずなのに、少しもつらくない。
社内イチの人気者が、まさか自分の彼氏になるなんて、入社して彼を知ったあの頃は思いもしなかったはず。
「あれ?陸?」
「あ、サチも来てたんだ」
突然声をかけられたにもかかわらず、彼は動揺することなく話す。
サチというらしい女性も、私がいてもお構いなしで楽しそうに話題を繰り出そうとしている。
「ごめん、また話そう」
少ししてから、彼が会話を切りあげた。彼なりに気を遣ったのかもしれないけれど、私を彼女と紹介することなく楽しそうにされたら、さすがに気分はよろしくない。