クールな上司とトキメキ新婚!?ライフ

 2人ぶんの重さに、ベッドが軋みを鳴らす。
 彼が動けば、それに合わせて奏でられるその音が、1人寝の寂しさを植え付けるって知ってから、彼に依存しそうでそれすら幸せで……。


「ねぇ、俺の彼女って、こんなに可愛かったかな」

「なぁに?いきなり」

「いきなりじゃないよ、いつも思ってること」

 彼はいつだって甘い。甘すぎて胸やけしてしまうほどに。


「大きな目、綺麗な髪……こうすると感じちゃう耳」

 ふっ、と息を吹きかけて舌を這わせる彼が、私を弄びだす。


「甘ったるくて、俺を誘う声」

 漏らしてしまった自分の声に今さらながら恥じる。必然的に頬が熱くなって赤く染まるのを両手で隠せば、彼は案の定それを許してくれなかった。


< 96 / 361 >

この作品をシェア

pagetop