【完】確信犯な彼 ≪番外編公開中≫
そんな経緯もあって、数日後、
麻生先生主催の合コンがあって、
良くわからないまま、私はそこに行かされる。
麻生先生のお友達という女の人と、
私と、麻生先生の三人で、
麻生先生の知り合いという、
島の役場の人と、その友達とで、
全員で6人で、しかもよりによって
『穂のか』で待ち合わせをする。
アルバイトの南君は、面白そうに麻生先生に耳打ちする。
「合コンですか?」
くすくすと笑って、麻生先生が、
「今度南君の友達とも一緒にやろか?」
そう言うと、いいっすねえ。と南君も笑って、
なんだか、色々情報交換しているっぽい。
てか、麻生先生って、彼氏いるって言ってたのに……。
そう思っても、既にメンバーがそろってしまっているから、
私もあんまり色々と言えない。
「こんばんわ」
そう聞きなれた声がして、
慌てて振り向くと、そこにいたのは、
今ちょうど店に入ってこようとした拓海で。
びっくりした私は思わず彼とは目線を逸らして、
代わりに目の前の合コンのメンバーの顔を見ることになった。
くすり、と麻生先生が笑って、
「じゃあ、そろそろ始めますか?」
そう言ってみんなでグラスを持って、乾杯の音頭を取る。
盛り上げ上手な麻生先生とお友達の女性が、
楽しげに、男性に質問をしたりすると、
ちょっと緊張している様子だった男性たちも、
徐々に打ち解けてきて、気軽に声を掛けるようになった。
「ねえねえ、佳代ちゃんは休みの日、何してるの?」
そう尋ねてくる、目の前の男性に、
「そうですねえ……料理とか、本を読むとかぐらいですねえ……」
と答えると、すかさず麻生先生が、
「あ、佳代ちゃん、料理めっちゃ上手。
運動会の時に私、ちょっと摘まんじゃったもん。
もうねえ、今すぐお嫁に行けますレベルどころか、
かなりデキル嫁レベルよおおおお」
彼女がそう言うと、料理好きっていうのが、
ポイントが高かったのか、麻生先生の言い方が良かったのか、
一斉に男性の視線が自分に向くのを感じる。
「えええ、こんなに可愛いのに、
料理までできちゃうんだ……」
「しかも看護師さんだもんなあ……
ねえねえ、俺の世話してよ?」
でた、看護師っていうと食いつく人……。
仕事じゃないのに、なんでお世話なんて
しないといけないんだろうって、
というか、何の世話をしてほしいんだろうね、なんて
良く看護師仲間で愚痴言っているけど……。
「……佳代さん、どんな本を読むの?」
騒がしい空気の中で、自己紹介の時に、
岩崎さんと名乗った、端にいた優しそうな男性が、
私の顔を見て、笑みを浮かべる。
「えっと……」
最近気に入っている作家さんの話をいくつか言うと、
「ああ、いいよね。俺も好きだ。じゃあさあ……」
そう言って幾人か他の作家さんの名前を挙げる。
「ああ、私も結構好きかも!」
そう言うと、さらに彼は笑みを深めて、
いろんな小説の話をし始める。
結構ディープな内容になってきて、周りの人は、
正直追いついていけないみたいだけど、
私は好みが結構似ていて、
気づけば話が結構盛り上がっていた。
麻生先生主催の合コンがあって、
良くわからないまま、私はそこに行かされる。
麻生先生のお友達という女の人と、
私と、麻生先生の三人で、
麻生先生の知り合いという、
島の役場の人と、その友達とで、
全員で6人で、しかもよりによって
『穂のか』で待ち合わせをする。
アルバイトの南君は、面白そうに麻生先生に耳打ちする。
「合コンですか?」
くすくすと笑って、麻生先生が、
「今度南君の友達とも一緒にやろか?」
そう言うと、いいっすねえ。と南君も笑って、
なんだか、色々情報交換しているっぽい。
てか、麻生先生って、彼氏いるって言ってたのに……。
そう思っても、既にメンバーがそろってしまっているから、
私もあんまり色々と言えない。
「こんばんわ」
そう聞きなれた声がして、
慌てて振り向くと、そこにいたのは、
今ちょうど店に入ってこようとした拓海で。
びっくりした私は思わず彼とは目線を逸らして、
代わりに目の前の合コンのメンバーの顔を見ることになった。
くすり、と麻生先生が笑って、
「じゃあ、そろそろ始めますか?」
そう言ってみんなでグラスを持って、乾杯の音頭を取る。
盛り上げ上手な麻生先生とお友達の女性が、
楽しげに、男性に質問をしたりすると、
ちょっと緊張している様子だった男性たちも、
徐々に打ち解けてきて、気軽に声を掛けるようになった。
「ねえねえ、佳代ちゃんは休みの日、何してるの?」
そう尋ねてくる、目の前の男性に、
「そうですねえ……料理とか、本を読むとかぐらいですねえ……」
と答えると、すかさず麻生先生が、
「あ、佳代ちゃん、料理めっちゃ上手。
運動会の時に私、ちょっと摘まんじゃったもん。
もうねえ、今すぐお嫁に行けますレベルどころか、
かなりデキル嫁レベルよおおおお」
彼女がそう言うと、料理好きっていうのが、
ポイントが高かったのか、麻生先生の言い方が良かったのか、
一斉に男性の視線が自分に向くのを感じる。
「えええ、こんなに可愛いのに、
料理までできちゃうんだ……」
「しかも看護師さんだもんなあ……
ねえねえ、俺の世話してよ?」
でた、看護師っていうと食いつく人……。
仕事じゃないのに、なんでお世話なんて
しないといけないんだろうって、
というか、何の世話をしてほしいんだろうね、なんて
良く看護師仲間で愚痴言っているけど……。
「……佳代さん、どんな本を読むの?」
騒がしい空気の中で、自己紹介の時に、
岩崎さんと名乗った、端にいた優しそうな男性が、
私の顔を見て、笑みを浮かべる。
「えっと……」
最近気に入っている作家さんの話をいくつか言うと、
「ああ、いいよね。俺も好きだ。じゃあさあ……」
そう言って幾人か他の作家さんの名前を挙げる。
「ああ、私も結構好きかも!」
そう言うと、さらに彼は笑みを深めて、
いろんな小説の話をし始める。
結構ディープな内容になってきて、周りの人は、
正直追いついていけないみたいだけど、
私は好みが結構似ていて、
気づけば話が結構盛り上がっていた。