【完】確信犯な彼 ≪番外編公開中≫
昼食の時間は職員室で仕出しの弁当を食べる。
島のように子供たちと一緒に食べるのを
懐かしく思い出しながら、
少し早めに校庭に出ると、
佳代たちが弁当を食べている場所に顔を出す。
既に食事は終えたらしい佳代と、
食べすぎたのか、
シートの上に寝転がっている隼大に声を掛けると、
かったるそうに隼大が体を起こす。
「朝早かったけど、疲れてねぇか?」
佳代にそう尋ねると、彼女は顔を左右に振って、
「拓海さんの方こそ、これからPTAのリレーでしょ?
出るからには優勝!だからねっ」
佳代はそう言うと、握りこぶしをこちらに向ける。
カツンっとそれに拳を合わせると、にっこりと笑み溢れる。
「……負けたら夕食抜き!」
次の瞬間、そんなことを言い出すから。
「え……それは勘弁……」
思わず眉を下げて抗議してしまう。
「ちゃんと応援するからね。頑張れ」
にっこり笑うと期待する瞳でじっと見上げる。
……なんだかんだと結局可愛いんだ、コイツは。
無意識で手が彼女の艶やかな髪に指が伸びる。
頭をくしゃりとかき回して。
「ハイハイ、頑張ってきます」
少しだけ距離を狭めて、顔を覗きこむ。
それだけで顔を赤らめるのを見て、
たまらねぇなあっと思う。
「うわぁ……宮坂先生、めっちゃラブラブ……」
きゃあきゃあ言いながら、
六年女子が通りすぎるのに気づいて、
俺は慌てて距離を取った。
「PTAリレーが始まります。
出場される方は、南正門前に集まってください」
放送委員の子供の声がマイクから流れてくる。
「じゃ、行ってくる」
周りの子供たちの視線を気にして、
すこしだけそっけなく声を掛けると、
佳代と隼大が手を振って見送ってくれた。
島のように子供たちと一緒に食べるのを
懐かしく思い出しながら、
少し早めに校庭に出ると、
佳代たちが弁当を食べている場所に顔を出す。
既に食事は終えたらしい佳代と、
食べすぎたのか、
シートの上に寝転がっている隼大に声を掛けると、
かったるそうに隼大が体を起こす。
「朝早かったけど、疲れてねぇか?」
佳代にそう尋ねると、彼女は顔を左右に振って、
「拓海さんの方こそ、これからPTAのリレーでしょ?
出るからには優勝!だからねっ」
佳代はそう言うと、握りこぶしをこちらに向ける。
カツンっとそれに拳を合わせると、にっこりと笑み溢れる。
「……負けたら夕食抜き!」
次の瞬間、そんなことを言い出すから。
「え……それは勘弁……」
思わず眉を下げて抗議してしまう。
「ちゃんと応援するからね。頑張れ」
にっこり笑うと期待する瞳でじっと見上げる。
……なんだかんだと結局可愛いんだ、コイツは。
無意識で手が彼女の艶やかな髪に指が伸びる。
頭をくしゃりとかき回して。
「ハイハイ、頑張ってきます」
少しだけ距離を狭めて、顔を覗きこむ。
それだけで顔を赤らめるのを見て、
たまらねぇなあっと思う。
「うわぁ……宮坂先生、めっちゃラブラブ……」
きゃあきゃあ言いながら、
六年女子が通りすぎるのに気づいて、
俺は慌てて距離を取った。
「PTAリレーが始まります。
出場される方は、南正門前に集まってください」
放送委員の子供の声がマイクから流れてくる。
「じゃ、行ってくる」
周りの子供たちの視線を気にして、
すこしだけそっけなく声を掛けると、
佳代と隼大が手を振って見送ってくれた。