【完】確信犯な彼 ≪番外編公開中≫
そうして彼女と結局なんだかんだと、
隼大が帰ってくるまで話し込んで、
私は少しだけ凹んでいた気分が落ち着いた。

少なくとも、あのことで悪い方向に何かが変わる、
……ということはないはず。

そう言い聞かせて、
翌日からの勤務に戻った。

先生の体調のことは気になったから、
メールで、
お盆明けにはちゃんと病院に行ってくださいね、
と送っておいた。

返信はすぐあって、

「こないだはありがとう。
近いうちにちゃんとお礼をするから、
何をして欲しいか、考えておいてくれ」

……メールの返信が、
こんなに嬉しかった事は今までなかったと思う。

お礼してくれるって、
何を頼んだらいいんだろう?

今度会ったとき、普通に話せるだろうか?
そう不安に思いながらも、
何となく今までと違う気持ちが
自分の中に芽生え始めていることに
私はようやく気づいたのだった……。
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