【完】確信犯な彼 ≪番外編公開中≫
剛君は、ご両親がいない。
おじい様が一人いるけど、お弁当とかは作るのが苦手で、
運動会とかも、高齢であまり参加できない。
お弁当はコンビニで買ったお弁当を持ってくるのだ、
と以前隼大に聞いたことがあったから。
「うちも二人なのに多目に作っちゃったから、
良かったら一緒に食べてくれる?」
そう言うと、剛君が嬉しそうに笑う。
「じゃ、じゃあ、私も……」
そう麻生先生も言い出して、
結局、私たち姉弟と、剛君と、
宮坂先生と、麻生先生という、
なんだか不思議なメンバーで
お弁当を食べることになってしまった。
複雑な思いで、お弁当を広げる。
麻生先生のお弁当は、
プロが作ったみたいな綺麗なお弁当で、
私のお弁当は、味は悪くないはずだけど、
なんていうか、お母ちゃんの作ったお弁当って感じで。
……意外なことに宮坂先生の作ったお弁当は、
ごくごく普通に美味しそうなお弁当で。
面白がって隼大と剛君が食べ比べている。
「麻生先生のは綺麗だよなあ……」
そう隼大が言うから、ちょっとムッとしてしまう。
「でも、味はめっちゃ美味しいよ、隼大の姉ちゃんの奴……」
にっこり嬉しそうに笑って剛君が言う。
ふと気になって、
「宮坂先生、料理できるんですね……」
思わず私がそう言うと、
「俺が何を食べてたと思ってたの?」
隼大がケラケラ笑う。
そう言えば、隼大はずっと先生のところにお世話になっていたんだっけ。
「佳代ねぇも料理は美味いけど、
センセの料理も結構うまいぜ?」
そう言うから、思わずちょっと摘まませてもらってしまう。
「……おいし……」
思わずそう呟いてしまう。
唐揚げだって、ちゃんと下味がついている。
こっそり隼大が耳元で私に囁く。
「まあ、見た目は綺麗だけど、麻生先生の弁当よりは、
ずっと佳代の方が美味しいよ」
悪戯めかして笑うから、私は思わずびっくりして、
お弁当をのどに詰めてしまった。
おじい様が一人いるけど、お弁当とかは作るのが苦手で、
運動会とかも、高齢であまり参加できない。
お弁当はコンビニで買ったお弁当を持ってくるのだ、
と以前隼大に聞いたことがあったから。
「うちも二人なのに多目に作っちゃったから、
良かったら一緒に食べてくれる?」
そう言うと、剛君が嬉しそうに笑う。
「じゃ、じゃあ、私も……」
そう麻生先生も言い出して、
結局、私たち姉弟と、剛君と、
宮坂先生と、麻生先生という、
なんだか不思議なメンバーで
お弁当を食べることになってしまった。
複雑な思いで、お弁当を広げる。
麻生先生のお弁当は、
プロが作ったみたいな綺麗なお弁当で、
私のお弁当は、味は悪くないはずだけど、
なんていうか、お母ちゃんの作ったお弁当って感じで。
……意外なことに宮坂先生の作ったお弁当は、
ごくごく普通に美味しそうなお弁当で。
面白がって隼大と剛君が食べ比べている。
「麻生先生のは綺麗だよなあ……」
そう隼大が言うから、ちょっとムッとしてしまう。
「でも、味はめっちゃ美味しいよ、隼大の姉ちゃんの奴……」
にっこり嬉しそうに笑って剛君が言う。
ふと気になって、
「宮坂先生、料理できるんですね……」
思わず私がそう言うと、
「俺が何を食べてたと思ってたの?」
隼大がケラケラ笑う。
そう言えば、隼大はずっと先生のところにお世話になっていたんだっけ。
「佳代ねぇも料理は美味いけど、
センセの料理も結構うまいぜ?」
そう言うから、思わずちょっと摘まませてもらってしまう。
「……おいし……」
思わずそう呟いてしまう。
唐揚げだって、ちゃんと下味がついている。
こっそり隼大が耳元で私に囁く。
「まあ、見た目は綺麗だけど、麻生先生の弁当よりは、
ずっと佳代の方が美味しいよ」
悪戯めかして笑うから、私は思わずびっくりして、
お弁当をのどに詰めてしまった。