【完】確信犯な彼 ≪番外編公開中≫
家を出ようとして、ふと、隼大の顔が赤いのに気づいた。
慌てて熱を測ると、38℃後半の熱があって、
「姉ちゃんが謝ってくるから、
とりあえず、隼大は家で寝ておいて」
そう言って、一旦隼大を寝かしつける。
謝りに行ってから、あとで病院に連れて行こう。
そう思いながら、一人で、謝りに行くことにした。
家に着いて呼び鈴を押すと、
扉を開けたのは、隼大がけがをさせた相手、
倫太郎くんのお父さんで。
でも、既に顔が赤くて、呼気が酒気を帯びていて、
お酒をかなり飲んでいることに気づいた。
とはいえ、怪我をさせてしまったのはこちらなので、
名前を名乗って、菓子折りを差し出すと、
それを受け取って、こちらをチラリとみる。
「菓子なんてもらってもな……」
そう言ってニヤニヤと笑う。
「酒のツマミでももってくりゃいいのに、気がきかねえなあ」
そう言うのを、会釈をしてごまかして、
「あの、倫太郎君はいますか?」
そう尋ねると、父親が大声で、息子の名前を呼ぶ。
玄関先から、チラリと顔をのぞかせた彼に、
「隼大がごめんなさい」
そう、声を掛けると、
「謝ってもらってもねぇ。こいつの腕には
痕が残るらしいし?」
そう言って、父親はニタニタと笑う。
「治療費をお払いしますと申し上げたら、
学校側から、保険がおりますと言われたので……」
思わずそう言うと、
「最初から払う気があるなら、こっちに払ってくれよ」
そう言うから、
それはできないんです、と答えると、
「じゃあ、姉ちゃんのカラダで払ってもらってもいいけどな?」
そう言ってだらしなく唇を緩める。
慌てて熱を測ると、38℃後半の熱があって、
「姉ちゃんが謝ってくるから、
とりあえず、隼大は家で寝ておいて」
そう言って、一旦隼大を寝かしつける。
謝りに行ってから、あとで病院に連れて行こう。
そう思いながら、一人で、謝りに行くことにした。
家に着いて呼び鈴を押すと、
扉を開けたのは、隼大がけがをさせた相手、
倫太郎くんのお父さんで。
でも、既に顔が赤くて、呼気が酒気を帯びていて、
お酒をかなり飲んでいることに気づいた。
とはいえ、怪我をさせてしまったのはこちらなので、
名前を名乗って、菓子折りを差し出すと、
それを受け取って、こちらをチラリとみる。
「菓子なんてもらってもな……」
そう言ってニヤニヤと笑う。
「酒のツマミでももってくりゃいいのに、気がきかねえなあ」
そう言うのを、会釈をしてごまかして、
「あの、倫太郎君はいますか?」
そう尋ねると、父親が大声で、息子の名前を呼ぶ。
玄関先から、チラリと顔をのぞかせた彼に、
「隼大がごめんなさい」
そう、声を掛けると、
「謝ってもらってもねぇ。こいつの腕には
痕が残るらしいし?」
そう言って、父親はニタニタと笑う。
「治療費をお払いしますと申し上げたら、
学校側から、保険がおりますと言われたので……」
思わずそう言うと、
「最初から払う気があるなら、こっちに払ってくれよ」
そう言うから、
それはできないんです、と答えると、
「じゃあ、姉ちゃんのカラダで払ってもらってもいいけどな?」
そう言ってだらしなく唇を緩める。